糖尿病性腎症の食事療法は非常に困難を極めます

糖尿病性腎症というと、制限された食事と考える患者さんがほとんどかもしれません。でも、もし糖尿病性腎症になってしまっても、食べられる食品はたくさんあります。「食事療法」用に用意された献立があるのではなく、それぞれに必要な総摂取エネルギーと栄養素を考えながら実践することが目的になります。食事療法のそもそもの目的は、糖尿病性腎症患者さんだから守らないといけないものではなく、常々みんなが意識して考えないといけないということです。いろいろな栄養素を適量とるのが、糖尿病性腎症の方にとっては理想的な食事です。それぞれに適したエネルギー量があり、その範囲内でバランスのよい食事を摂取するために「糖尿病性腎症食事療法のための食品交換表」を、日常的に取り入れることもできます。普段私たちが食べている食品を食品交換表で照らし合わせてみると、多く含まれている栄養素によって、調味料と6つの食品グループと表に分類して、食品の重量を1単位80kcalとして掲載しています。食品交換表を活用することで、料理の種類も豊富になります。人は加齢とともに筋肉でのインスリンによる糖取り込みが減少します。血糖値の上昇につながる原因の一つです。食事の後は一段と、ブドウ糖が急激に体内へ吸収されるため血糖値が上がります。血糖値上昇を防ぐ手段が「ベジタブルファースト」です。食事のとき、先に野菜から食べる食事法です。ゴボウやキャベツといった食物繊維をたくさん含む野菜は、作用として他の食品の消化吸収を緩やかにします。併せて、ご飯や麺類などの炭水化物に含まれる糖質をゆっくり吸収するので、体内にブドウ糖が取り込まれるのを和らげます。糖尿病性腎症には、1型糖尿病性腎症・2型糖尿病性腎症・その他の糖尿病性腎症といった種類があります。とりわけ、食事の習慣・生活習慣が大きく影響し最も多くの患者数を有するのが、「2型糖尿病性腎症」です。当初はほとんど自覚症状がなく、たいてい血糖値の高さにも気づきませんが、そのことが悪化の原因となってしまい様々な合併症を誘発します。不適切な食生活は2型糖尿病性腎症をまねくきっかけとなるので、食生活の改善なくして治療は行えません。体重や血糖を意識して調整し糖尿病性腎症性の合併症を予防、さらに悪化の抑制を目的とするのが食事療法です。日本人の5人に1人は罹ると言われている身近な病気『糖尿病性腎症』の予備軍について「まだ予備軍だから、今までどおりの食生活で大丈夫、適度な運動も必要だと思うけどできない」と考えている方々もいるでしょう。糖尿病性腎症予備軍といわれている間は無自覚なため、意識して生活の改善を図ることはめずらしいことです。ですが、糖尿病性腎症の中でも境界型という段階になると、病状が顕著になり始めます。特に、血糖値を下げる際に重要な役割をするホルモン、インスリンが血中での異常な変化を示すことは、糖尿病性腎症にとって最も顕れやすい症状です。糖尿病性腎症とは、血糖値を下げるインスリンというホルモンに異常が見られ、血糖値がなかなか下がらなくなる病気です。人生の多くを費やす糖尿病性腎症治療の目標は血糖・体重・血圧・血清脂質の良好なコントロール状態を維持することで、糖尿病性腎症合併症(網膜症・腎症・神経障害)や動脈硬化症(心筋梗塞・脳梗塞・足壊疽)を予防し、健康な人と同様に活動的な日常生活や充実した人生をおくるようにすることです。治療のための食事療法を正しく実行すれば、糖尿病性腎症合併症や動脈硬化症の発症・進行を防ぐことが可能となります。1日の総摂取エネルギーが1600kcalと指示されているひとについては、1日における食品との交換は20単位となりますが、バランスのよい栄養素を摂取することが大事になってきます。「食品交換表」には、代表的な外食メニューも載っています。目で見てカロリーなどがわかるようになりましょう。食事療法だけでなく薬物療法も行っている場合、食べるタイミングを間違えると状況次第では低血糖になるおそれがあるので注意が必要です。その季節独特の食材をメニューに取り入れたり、上手な外食の仕方を覚えて、食事療法を豊かにしてください。体内時計の乱れは2型糖尿病性腎症や肥満のリスクを引き寄せるおそれがあります。わたしたちの体内で日常的に行われている糖代謝・脂質代謝、あるいは睡眠・体温・血圧など、全ての生理機能には日内リズムがあって、いわゆる「体内時計」によってコントロールされています。「体内時計」と日々の生活スタイルは、密に関係します。「時間栄養学」とは、「体内時計を考えた栄養学」のことです。栄養学の基本である「何をどのくらい食べるか」に併せ、「いつ食べるか」という体内時計の視点を加えて、食事のタイミングと役割に関して考える新しい研究分野です。糖質の摂取目安として、「緩やかな糖質制限食」では1食につき40gまでとされています。毎食バランスを考えて摂り、ご飯を少なく摂ることが大事です。若い人にありがちな「ラーメン・ライス」や「チャーハン・ラーメン」が一番良くありません。「カツ丼とざるそばセット」のようなものも良くありません。つまり、バランスの偏った糖質ばかりの食事はよくないということです。糖質制限の例として種類の多い幕の内弁当とご飯を少なく摂ることを、すすめています。「緩やかな糖質制限食」では、カロリーはあまり気にせず、野菜・お魚・お肉といった食材もどんどん摂りましょう。一日3回の食事の量は、毎食ごとなるべく同じくらいがよいのですが、やはり夕食がどうしても多くなってしまいます。どんなに忙しくても、食事は20分かけてゆっくり食べることです。そうした食習慣で、血糖値が上昇するのを抑えたり、満腹中枢が満足したりするからです。忙しいとき、仕事の合間に短時間で食事をと摂るようなことは控えましょう。食物繊維は血糖値を下げる効果がありますので、海藻類やきのこ類を多く摂るようにしてください。ポテトやコーンは糖質に注意しながら摂ってください。
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